ところざわ倶楽部          投稿作品       エッセイ&オピニオン


   
   
 「荒鷲達の憩いの庭園の跡」   
                     
                          2023-05-03 記 岡本 詔一郎
                                       


所沢は航空発祥の地である。その記念に、飛行場があった場所に航空公園が有り、市民の憩いの場所として連日賑わっている。その公園は大きく三つの時代の遺跡から成り立っている。100年以上前に飛行機が飛んだ時の滑走路や記念碑等と第二次世界大戦での米軍の駐留した遺跡に、戦後日本に返還され、公園として作られた憩いの場等が有る。

公園の近くに、市役所等市の主要な施設が移転し、自分が所沢に住み出して40年以上になり、いろんな機会に利用して来た。20年前からオカリナを吹き出したことも有り、航空公園は格好の練習場所となった。27回市民フェアーでは自分が作った所沢オカリーナ同好会会員50名ほどでさくらステージで演奏した。その市民フェアーも今年の38回で終了、残念!

公園内はウォーキング道路等整備されており、遺跡の記念碑等も多く格好のウォーキング・散歩場所でもあり、昨年末歩いていて原生林みたいなとこが有り、ちょっと覗いて吃驚!その年の2月に出来た「荒鷲達の憩いの庭園の跡」の看板が有った。特攻隊員達が出征する前に憩った場所とのこと。彼らの浄財で作られたと言われる池が残されていた。草ぼうぼうで近づくのも踏み入るのも躊躇されるような状態だった。

そこで、これは何とかしたいと思い立ち、管理事務所に行き、話をさせて頂いた。そうしたらあの看板は事務所も知らない内に建てられたとのこと。早速、その場所に一緒に行きましょうと車に乗せられ出向いた。何とか、「市民が憩える場所に成らないだろうか?」とお願いしたら、課長等上司に話しますとのことだった。

後日、どうなったか?事務所に寄ったら、聞いてないらしく、話をした方も居らず、受付の方に話したら、相手にされず、課長さんに話しをさせて下さいと頼み、やっとお願いできた。しかし、色よい返事は無かった。それで、自分に草取りをさせて下さい!と頼み込み、了解いただいた。それから、何度か足を運び、事務所から鎌や鍬それに塵ケースを借りて掃除をした。何とかみられるようになり、管理事務所が動き出すまでの間、自分で水が入ってない池に花を植えて近くのウォーキング道路等から見られるようにお花畑にしようと思いたった。最初は花は植えられません!と受付の女子職員は言っていたが、課長さんにお願いし許可を頂いた。

秋だったので、まず冬に強い菜の花を自分の花壇から試しに植えた。楽しみに行って見たら、切られてしまっていた。課長さんに事情を話し、切らないでほしい旨話して了解を頂き、再度植え直した。細々と今咲いている。これから、春にルピナス、夏にひまわり、秋にコスモス、冬に菜の花を一年中咲かせ、近くの歩道から見られるように、背の高い花を植えようと思っている。

ところが、嬉しいことが起こった。ベンチを置いてくれていた。何度か草取りに行っていて、何しているのかな!と思っていたら、作業者二人が来られてベンチを設置してくれた。そのベンチには中央に「リスの置物」が取り付けられ、お二人に感謝した。「宜しくお願いします!」とお願いまでされた。これで何とか、先が見えた気がした。課長さんにもお礼を言った。

早速、ルピナスを試験的に一株、奥に植えて様子を見て何とかなりそうと分かり、その後、4株植えて置いた。秋まで咲かせる予定の花の試し植えを、昨日!ひまわり・コスモスを植えて見た。大きな木が茂っており、日陰なのでルピナスの蕾がいつ出るかが気掛かりだが、きっと咲いて呉れる!と祈っている。

ところが、池の中に花を植えるため、植え場所を作っていて、びっくり!ビニールの屑切れが石ころと一緒に出て来た。ひょっとしたら、ゴミ捨て場になってしまっていたのでは!本格的に花を植えるために穴を掘っていると一杯出て来るは!しかし、ずいぶん昔のことと見えて<悪臭等は無いので助かっている。

自分はオカリナを始め、高齢者に最適と分かり、18年ほど前、同好会を作る時に、「所沢の町オカリナ、オカリナの町所沢」をモットーに頑張って来た。今回木製の素晴らしいリスの置物付きのベンチも出来たことだし、ここでみんなに吹いて貰おう!幸い、周りに人家や建物も無いので助かる。今は自分が行く度にオカリナを吹いている。ウォーキングで走ったり歩いたりしている方はどう思っていることやら! 

~ 私の夢 「荒鷲達の憩いの庭園の跡」が 市民の憩いの場に! ~