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わがふるさと -その1

                                                      
                                                         2016 3 -21   
記 仲山富夫

  

 彼岸の中日に、田舎へ帰った。

  楽しみは、田舎に住む同窓生との懇親会であるが、久しぶりに、わがふるさとの景観や先人の偉業に接した。

 わがふるさと那珂川町は、栃木県の東北東に位置し、茨城県との県境にある。

奇岩 御前岩


 今から約300年前(元禄5年)徳川光圀公が領内検分の折、御前岩をご覧になられると「これは誠に天下の奇岩

 じゃ」と驚かれて「かかるものを衆目にさらすことは、よろしからず」と、土地の役人に命じて、御前岩の対岸に

 竹を植えさせた。この竹を腰巻竹と言って、路から直接見えないように、岩をさえぎっている。有名なアメリカの

 インディアナ大学の性研究所の所長ポールゲブハート博士が、1976年に訪れ、非常に興味深くご覧になられた。

 (案内板より抜粋)。



   




 御前岩の前を流れる武茂川沿いは、「産金の地」と言われ、奈良東大寺大仏建立にあたり、金箔用の金をこの地

 から届けられたと史実に残る、日本で一番古いといわれている産金の土地である。

 

 実家近くの山へ行く


 富山(とみやま)の岩うちわ

  3月下旬から4月上旬に、花茎を伸ばして淡いピンク色の花を咲かせる。名前は、葉のかたちが団扇に似ていること

 からつけられた。イワウメ科イワウチワ属の常緑多年草である。


 親戚が所有する杉山に昔から自生していた。5年ほど前から山作業の合間に殖やしたそうだ。今は、那珂川町の

 春の花の観光山となった。


  入山料200円を支払う(親戚の者だから、ただになるかと思ったが、甘かった)。

  群生地は斜面になっており、登りながらの鑑賞はなかなか大変だ。


   




那珂川町馬頭郷土資料館で、「大野クラインボトル」を観る


 大野クラインボトル

 ドイツの数学者クラインが、幾何学の理論上可能とされた「クラインボトル」と呼ばれるガラスの容器を世界で

 初めて正確に作り上げ、一躍世界的な評価を受け「大野クラインボトル」と名付けられた。



 【クラインボトル】

 トポロジー(位相幾何学、連続性に関する数学の部門)に欠かせないもので、そのトポロジーの説明によく出る

 のが「メビウスの輪」である。この「メビウスの輪」を立体にしたものがクラインボトルであり、全体がひとつの

 表面ともいえる。外や内がない不思議な壺となっている。(以上、説明文より参照した)



 大野貢(1926~1999)略歴



1926年 栃木県那須郡馬頭町(現那珂川町)に生まれる

 1961年 技術的に制作は至難といわれた数学理論上の

       「クラインボトル」を世界で初めて制作

       「大野クラインボトル」として、国際的評価を

       受ける

 1994年 米国カンザス州立大学化学教室 教授

 

 






 友人宅への集合時間が過ぎてしまった。

 本日は、ここまでとしよう。明日は、ふるさとにある国指定重要文化財を観る予定だ。

 3時から、温泉宿で同窓会だ。おおいに楽しもう。