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思い出の品

2016 3 -8   記  矢崎 みどり


 

3年ほど前、母が亡くなり遺品を整理すると未使用の反物が数点出てきました。

私は迷わず2反を選び、さてどうしようかしらと暫く考えました。

着物に仕立てても、多分着る機会は少ないでしょう。

そこで若いころデザイナーのアトリエで腕を磨いていたという友人に相談し、あれこれデザインを楽しみ

ながら2着のコートに仕立ててもらいました。

 

    


春風が吹きコートの袖を通すたびに、母のぬくもりを感じる気がします。

 

 

思い出の品      矢崎 みどり